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めざせロッキンオンも瞬く間に20回目を迎えました。
前回の10回目記念号では、勝新太郎さんをリスペクトしました。
今回も20回目で記念号として、ロック魂溢れる異分野の方をリスぺクトしましょう。
さて、僕は別に小説だの哲学書だのを読んでる訳ではなく、漫画が相当に好きです。
僕が好きなのは多分、ドラマです。好きな先生も手塚さん、藤子さんに梶原さん。
それと、井上さんに小山さんにさいとうさん。
と、きりがないですが、好きなのは人間ドラマです。
その中でも荒木先生の最高傑作、史上最高の漫画大河ドラマ「ジョジョの奇妙な冒険」ほど、
僕のハートをふるわせて、燃えつきるほどヒートさせた漫画はないです。
そして、この漫画ほどロックな漫画はないのです。
少年ジャンプ89年16号から始まった第3部で「スタンド(幽波紋)」が生まれ、
ロックのアーティストがスタンド名や本体名として登場すると、
漫画ファン以外にロックファンをも惹き付け始め、
ロックルネッサンス「NEVERMIND」等の傑作を生んだ92年、
相乗するように主人公の空条承太郎は時を止めるスタンドを身に付ける。
少年ジャンプは「ドラゴンボール」「スラムダンク」「幽幽白書」そして「ジョジョ」と黄金期を迎えていた。
中学生の頃から、毎週月曜日は朝一でジャンプを立ち読みするのが習慣だった僕は特に、
86年から99年までの13年間は、毎週欠かさず立ち読みをしていた。
そんな中1995年10月、三宿通り沿いにある家具屋のワークショップに入った僕は、
入社間もない月曜日の朝、向かいのセブンイレブンでいつものように立ち読みをしていると、
隣で興奮している変な人がいた。
僕は気になりつつも、第4部の結末へと向かうストーリーに見入っていた。
ワークショップに入ると朝から甲高い声が地下から響いて来た。
「キラ〜クイ〜ン!バイツァダストッ!」
僕は一瞬立ち止まり、それがクイーンのファンが言ってるのか、吉良吉影(この時は川尻浩作)の
スタンドを言ってるのかを判断する余裕を探したが、その時間は無かった。
僕の足は地下へと降りる階段に向かい、一歩一歩『ゴ,ゴ,ゴ,ゴ,ゴ』と言いながら地下の鉄工所に入ると、
僕はあまり親しくない2人に向かっていきなり、拳を振り上げるゼスチャーをして、
「クレイジ〜ダ〜イアモ〜ンド!」と言った。
苦笑いをする東山くんの傍らで大爆笑するもう一人。
さっき立ち読みしてた人で、名前は「ヨシさん」と言った。
その後、毎週月曜日はヨシさんとセブンで立ち読みするのが習慣になった。
しばらくそんな杜王町のような、のどかな日々が続くかと思われた頃、
ヨシさんはワークショップをリタイヤしてアメリカに行ってしまった。
よくヨシさんと勝手にスタンドをいろんな人に当てはめたりしていたのが懐かしい。
例えるならヨシさんはブチャラティ。でもジッパーじゃなくて、両面テープを使う。
自分は雨男だからウェザーリポートかなぁ。でもキャラ的には小林玉美かもなぁ。
そんなことを考えているうちに、ジョジョは月刊に変わり、
37歳では買うのにはかなり恥ずかしい「くりぃむ」な女の子のマンガが表紙の、
「ウルトラジャンプ」というものに連載されている。
それ以上にやれやれだぜと思うのは、ビニールに包まれていること。
立ち読みが出来ないんじゃあなくて、そんな女の子が表紙のマンガは一昔前
「ビニ本」と呼ばれていたからなのだ。
そして毎月19日が来ると、僕はコンビニの一番空いている時間で、男の店員さんの時に
おつりのないように小銭を用意して、ビニールに入れられたマンガ月刊誌を買いに行く。
そんな苦労をしてジョジョを読んでいることを、アメリカにいるヨシさんは知らない。
なぜならヨシさんはアメリカでもどこでも、ビニールから取り出して立ち読みしているに決まってるからだ。
そして読み終わった時にいつも、「グレートだぜ...」とつぶやいているに違いない。
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| 荒木飛呂彦 |
1960年6月、仙台市に生まれる。
僕ら世代のカリスマ漫画家は、横山光輝さんや白土三平さん、梅図さんにちばてつやさんなどに傾倒し、
80年「武装ポーカー」で第20回手塚賞に準入選。同作で漫画家デビューを果たす。
その後「バージニアによろしく」「アウトロー・マン」等の後、
「魔少年ビーティー」が少年ジャンプに10話連載されてマニアックなファンを惹き付けると、
84年「バオー来訪者」85年「ゴージャス☆アイリン」を経て、ついに86年年末に
漫画史上最もマニアックなファンの多い「ジョジョの奇妙な冒険」がスタート。
2006年の現在も第7部が連載されていて、単行本もすでに90巻を数えた。
「波紋」や「スタンド」等数々の傑出したアイデアを生み出し、今も走り続ける荒木先生。
先生、第6部であんなことになっちゃったけれど、
僕らの心の中には、全知全能の神様のように「空条承太郎」は生き続けていますから。
いつの日か、その時が来るのを待っています。
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(文&イラスト: special source モリソン小林)
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さて、2006年最後のロッキンオンですが、来月#21は休載させていただきます。
12/15号は別冊として、現代手工業乃党のメンバーのそれぞれのイチオシアルバムを紹介します。
狙わず、本当によく聴くアルバムをチョイスしてもらいました。
今後、「めざせロッキンオンリスナーの選ぶ年間ベストアルバム」なんてのをやれたらいいですね。
#21は、2007/1/15号での掲載を予定しています。
新年特大号として、各方面からリクエストの多かった「歴代ロックギタリストベストテン」をお送りします。 |
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