ホーム > 読みモノ > FACTORY GIRL ファクトリーガール > 太田彩子





こんにちは。太田です。
先月していたお仕事の話題を含め、最近私がとても気になっている世界、
「フラワーデザイン」についてお話をしたいと思います。







先月、とある会館にコラボレーションとして
オブジェをつくりました。
東京タワーとお台場の景色を一望できる
六本木のビルのサロンです。
インテリアデザイン事務所さんとアートフラワーの作家さんが
上の部分を制作し、私は、下の蔦部分にからまる
アルミのお花を制作しました。
お花の数は3、40ほどあります。
本物の蔦に絡まる銀色の蔦もアルミでできています。
蔦の本数は百本ほど。

蔦は、工房である程度ねじったり曲げたりしたアルミの丸棒を、
バランスをみながら現場で絡ませていきました。
熱を入れなくても、手で曲げることができる柔らかさをもつ
アルミの特性ならではの作業です。
だいたいのイメージは頭のなかに持っていきますが、
現場では、バランスを見て、ライブの感じを大切にしながら、
全体のかたちを決めていきます。





お花は、「#13 絵を、イメージを、実物とする2」
ご紹介しました要領で制作しました。
#13のお花は、素材が銅で重厚なイメージ、
今回はアルミの白い輝きで軽やかさをイメージ。

以前にもお話しましたが、金属の柔らかさは、
植物など有機的な線をもつかたちに
とても向いていると思います。
自由に伸びていく茎や蔦、
そこに金属ならではの輝きや重厚感等の素材感が加わり、
不思議な表情を見せてくれたりします。
更には、金属の接合などの利便性、強度も加わり、
植物を表現できる可能性は無限大だと思います。


そんなことを考えながら、制作をしていたのですが、
お花にはさまざまな世界があるようです。
見せかたと楽しみ方、造花には素材、技法もさまざまです。


本物の生のお花、植物を使った作家さんに、
フラワーアーティストの、ダニエルオストさん、
川崎景太さんがいます。
このお二人はもう私大好きで、ちょっとづつ本を集めています。
しかしダニエルオストさんの本は3万円台、
プレミアものだと5、6万するので、
なかなか集められないのですが、、。


ポストカード「ダニエル・オストエキシビションイン東寺2006秋」より


ポストカード「ダニエル・オストエキシビションイン東寺2006秋」より

ダニエルオストさんは、ベルギー出身、
数々の権威あるフラワーデザインの競技会で賞を獲得し、
ベルギー王室の装飾をはじめ、
万国博覧会(エキスポ)での装飾などを数多く手がけています。
日本にも度々訪れ、2006年に京都 東寺で
作品を展示しています。

DANIEL OST JAPAN


「花異次元」より


「花異次元」より

川崎景太さんは、現代フラワーデザイン界のリーダーのひとり。
国内外、空間インスタレーションや音楽プロデュースもてがけ、
幅広く活動されています。
2003年に刊行されました作品集「花・異次元」(講談社 川崎景太著)、
こちら、私持っていますが、本当に楽しい本です。

川崎景太オフィシャルウェブサイト

どちらも大胆で柔軟で、
与えてくれる刺激は本当に大きいものです。
生の植物を使用するので、
永遠に存在するものではないのですが、
受ける刺激はずっと残るものです。


「アートフラワーばら」


「アートフラワーばら」より


「コサージュの本」


「コサージュの本」より

そしてアートフラワー、こちらは生のお花ではなく、人工のもの。
造花ですね。
有名なのは、飯田深雪さん、娘さんの飯田倫子さんです。
NHK文化センターの講師でもあり、本も多数あります。
飯田深雪公式ホームページ
身近なところで例を挙げるとコサージュですね。
女性がパーティーや式などで
華やかな衣装のワンポイントとして、
胸に、髪にと愛用しています。
また、結婚式でのブーケ等にも、
思い出としてずっと残していたいから、と人気を集めています。
(「アートフラワーばら」NHK出版 飯田倫子著、「コサージュの本」文化出版局 アトリエ染花著 参照)



ポリエステルやサテン、ビロード等の布地に、
赤、青、黄色、緑、オレンジ等の染料をのせ、
花びらのかたちに切り抜き、
プレスやこてを用いて立体的な表情をつくります。
花びらをより集めて、ガクや茎、葉っぱをつけ、
本物と見まごうほどのクオリティをもった
お花を生みだしてしまいます。
もしくは人間の手が生み出したモノとして、
この技術はスゴイぞ、と、
先に述べました六本木のオブジェで感嘆したのでした。


などなど、お花の世界、とても興味深いです。
今後、私のなかでも展開のある分野であると思っています。
なにしろ、「つくることができる」というのは、武器ですし、
なにより、楽しむことに広がりをもたせてくれますしね。


studio MIRA (スタジオミラ) 太田彩子

こういうのに萌えます
業務内容 金属を主に用い、パブリックスペースのシンボル
となるような彫刻、装飾の提案、制作
MAIL ota@ayako-mira.com
URL http://www.ayako-mira.com
略歴
太田彩子(1981生)
2005 武蔵野美術大学造形学部
工芸工業デザイン学科 卒業
2007 東京藝術大学大学院修士課程鍛金専攻修了
studioMIRA設立


#21 2008.11.15 よみがえらせる人
#20 2008.10.15 久里浜の家
#19 2008.09.15 夏の宿題、自由研究
#18 2008.08.15 花、花、花
#17 2008.07.15 ギフト&トロフィー 展示会に向けて
#16 2008.06.15 築城〜途中編〜
#15 2008.05.15 フラワーデザイン
#14 2008.04.15 編む人
#13 2008.03.15 絵を、イメージを、実物とする2
#12 2008.02.15 アコースティックギター
#11 2008.01.15 卒業制作
#10 2007.12.15 金属の不思議
#09 2007.11.15 背中見せる人
#08 2007.10.15 背中見せる人
#07 2007.09.15 これからの人
#06 2007.08.15 南の太陽の下にいる人
#05 2007.07.15 金歯つくる人
#04 2007.06.15 現代手工業乃党
#03 2007.05.15 古い木造の建物のなかに、ピカピカのお仕事がありました
#02 2007.04.15 絵を、イメージを、実物とする
#01 2007.03.15 みんなのものつくり わたしのものつくり