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こんにちは。太田です。
夏真っ盛りですね。脳みそ沸きそうになりますが私は夏が大好きです。
アセモができても化粧がくずれても日焼けをしても蚊に刺されても
ぶんぶんバイクが増えても鍛造で汗をかき目にしみても、それでも夏が好きです。
私の遠く先の方の夢は、南の島でものをつくるおばあちゃん。
若いもんには負けないよと息まくファクトリーおばあちゃんです。

今回、九州は福岡、遠賀郡のJANK PART という工房へお邪魔してきました。
博多から鹿児島本線で一時間強、海と山に囲まれた自然のなかで工房をかまえ、
パブリックスペースのための作品をつくって暮らしています、大村成二さんです。



大村さんは、FRPや鉄、銅、木、ステンドグラス、壁画など、
様々な素材を扱いこなし高い技術と知識と知恵とセンスをもって、
主に福岡周辺の店舗など公共のスペースまたは個人宅に、
照明や門、窓、取っ手、看板、テーブル、椅子、
装飾、彫刻などを制作し、提供しています。
南フランスを思わせる工房までもすべてが大村さんの手作り。
レンガづくりの門や壁、道、ドアや窓、屋根、
すべて大村さんのデザイン、制作によるもの。



木々にかこまれ、ひっそりと現れだした工房の門



すてき!



ポスト。盗まれないか心配!



手前がステンドグラスの工房です。
週に2回教室も開いており、
なかには20年以上も通う
プロ顔負けの生徒さんもいらっしゃるそう。



ステンドグラス工房内



無造作に飾りつけられた鉄製のベルとステンドグラスの灯り



吹き抜けを見上げると青い空と松の木


工房に遊びにくる黒猫、みゃー太(♀) 絵になってます。


そして工房です。ここでFRP、木、金属で造形、制作を行っています。

大村さん「仕事内容の割に設備が少ないでしょう。
でもほとんど外注には出さずに、知恵と経験で、つくってしまうんですよ。」

大きな機械というとサンドブラストと溶接機、ボール盤、バーナー、高速カッター、炉などがありました。
素晴らしい設備だと感じましたが、確かにそれを上回る仕事内容と仕事量です。



工房内。右に見えるのが、サンドブラスト。
ドアが一枚まるまる入る大きさです。
主にガラスを使うそう。こちらも手作り。



工具達。きれいに収納されています。
使い古されたハンマーはぬくもりがありかっこ良かった。



ボール盤とアンビル。



火床。
ここで銅板をなましたり、溶断をしたり火を扱う仕事をします。



ディスクグラインダーを使う場所。
飛んだ鉄粉によって
しっくいの白い壁が赤く錆びてしまっていますがそれも味。
作業後のシャワーによってお風呂のタイルの目地も赤いそう。
意味は違いますが、「身から出錆」...



工房の入り口。
FRPでできたレリーフと、門。
金属のように、重厚で、
金属をやっている私にとっては複雑な気持ち。


工房内にも無造作に作品が。
こちらもFRP、再び複雑な気持ち。

 
以下は過去のお仕事の記録です。



レストランの壁画。
プリントではありません。
一筆一筆、描かれているもの。



パン屋さんの壁画。いろんな画風をお持ちです。



看板。こちらもFRPだ。ああ。



自分で調合し炉で溶かした赤いガラスのランプ。
もちろん下の銅も制作



クラブのステンドグラスのドア、デザインからの制作。
ママさんから、「誰にも紹介したくないわ!」って
言われる程、喜ばれたそうです。



表札。
大村さんの人柄が伺える優しいデザイン


銅のテーブル。
叩いて曲げて、3時間でつくったそう。
驚異的スピード!


こちらほんの一部です。
店舗まるごとデザインと制作とプロデュースまで行うこともあるそうです。
はたまたエージング、石像の修理まで。

そのバイタリティーの源は?そして大村さんの過去、聞きたい。

大村さん「お客さんの顔を思い浮かべてつくること、そして優しさをもってつくること。
社会ではなにを望んでいるかを知ること。あとは、生活って、とても大切。僕は若い頃お金で苦労しました。
美術家を目指していました。
太田さんくらいの頃、個展何度もやってました。
ニューヨークへ渡り、カナダへ渡り、しばらくはやっていけたけど、なかなか生活が安定せず、
たまに注文頂いても材料を買うお金がありませんでした。
あきらめようとしましたが、もう一度考え直して、今があります。
いろんなゼネコンから制作依頼が来ます。
枠や制約、凄いプレッシャーです。
でも終わった時、この歳になっても最高なんですよ」


過去、そして今、パブリックのためのモノつくり。
人のためにモノをつくりながら、自分を表現している大村さん、
それって、若い頃の夢と、もしかしたら同じなんじゃないかしら。と思いました。
ベクトルを少し変えて夢を捨て夢を取り戻したように聞こえました。


20年前の作品

モノつくりの色や価値や立場や仕事への考えはさまざまですが、いきつくところは皆一緒、
つくられたモノはモノに過ぎず、それ以上でも以下でもなく、必然として求められ強く美しく存在している、
と私は考えます。
そして人の手から生み出されたことに価値があるのだと思います。


大村さん「大切なのは想像力。今自分の気持ちのままに生きれたら想像力は無限に広がるよ。
沢山の夢を見てもいいし、ある日天気良くて でもコートを着て外出するの
帰りには雨になってやはりコートが必要になる そんな自分だけの想像力。
あとは、この仕事終わったら山に行こうとか、今日の仕事終わったら映画は何を見ようかなとか
制作しながら想像しているよ(笑)」



海へ向かう道



本屋へ向かう道



島へ向かう道



満腹への道

JANK PART
代表 大村成二
MAIL jank-part@mta.biglobe.ne.jp

studio MIRA (スタジオミラ) 太田彩子

玄界灘で
業務内容 金属を主に用い、パブリックスペースのシンボル
となるような彫刻、装飾の提案、制作
MAIL ota@ayako-mira.com
URL http://www.ayako-mira.com
略歴
太田彩子(1981生)
2005 武蔵野美術大学造形学部
工芸工業デザイン学科 卒業
2007 東京藝術大学大学院修士課程鍛金専攻修了
studioMIRA設立


#21 2008.11.15 よみがえらせる人
#20 2008.10.15 久里浜の家
#19 2008.09.15 夏の宿題、自由研究
#18 2008.08.15 花、花、花
#17 2008.07.15 ギフト&トロフィー 展示会に向けて
#16 2008.06.15 築城〜途中編〜
#15 2008.05.15 フラワーデザイン
#14 2008.04.15 編む人
#13 2008.03.15 絵を、イメージを、実物とする2
#12 2008.02.15 アコースティックギター
#11 2008.01.15 卒業制作
#10 2007.12.15 金属の不思議
#09 2007.11.15 背中見せる人
#08 2007.10.15 背中見せる人
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