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今回は僕が今現在考えている事を書きます。
以前にある個人住宅の内装工事をデザインから設計施工、家具デザイン設計施工、
選ぶ家電、さらに小物まで住宅におけるインテリアのほとんどをやらせていただいた事がありました。
その方とはよくお会いしているのだが先日少し考えさせられるお話がありました。
『地下室の床が狂ってるみたいなんだよね。』
『マジですか!』
『わりと。』
『見に行きます。』
後日現場を見に行ってびっくりしました。
地下室とはいえ、ナラの無垢材の床が太鼓張りになっていました。
地下室という事もあり、床下や下地は工事業者にはきちんとした施工方法をとってもらい、
表面のナラ材も部屋の壁周りにはきちんと逃げをとっていたのに。
(床を張ったのは、わけあってお客様なんだが。)
現代の床材の含水率や湿潤期というものを改めて考えさせられました。
木質床材は本来木材が持つ調湿機能により周囲の温湿度環境に応じて
水分を吸ったり吐いたりしながら木材の形状を変化させてしまいます。
僕が仕上げる床は特に自然な木質感を大切にした材料を用い、
仕上げも当然それを損なわないようにしている。
ただ、ここでお客様にきちんと説明し、それを念頭に置いて施工しなくてはいけない事がある。
それは木材含水率だ。
これは乾燥木材重量に対する水分重量の割合の事で、
通常は8%位なんだが夏の湿潤期には14%近くにもなる事もある。
もちろん施工方法や使用状況等様々な要因によってそれは決められるのだけれども
無垢材の単層フローリングはその差6%の動きに左右される。
その調湿機能が木質床材の寸法を動かす。
乾燥して縮んだり、湿気を帯びて膨張したりして、寸法安定性がないのである。
単層フローリングの床材はこの事を顕著に付与されるような処理技術はまだ開発されていない。
自然な木質感を大切にした材料を用い、仕上げもそれを損なわないようなものにする場合は、
お客様にその事実をきちんと説明をする事と、状況に合わせてやれるだけの施工方法をとり、
きちんと理解していただけるように不安材料を取り除く事が重要であろう。
そして先に書いた事実を踏まえたとしても、無垢の床材は時間を経て
すばらしいものになっていくという事を、きちんと伝える事が一番大切だと思う。
『ちなみにその現場は僕が今日、道具を持って一日がかりで床をはがし、下地の調査をしました。明日からは下地調整である。』
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渡邊謙一郎 (1972生) |
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神奈川大学工学部建築学科を卒業後、品川職業技術訓練校木工技術科へ。
(株)ユナイテッドパシフィックス、(株)日進装備にて特注家具製作を学ぶ。
1998年春、千駄ヶ谷に特注家具製作所として STANDARD TRADE. を創立。
2000年冬、横浜に自社工場を設立。
2002年夏、東京都目黒区に事務所移転と共に有限会社スタンダードトレード設立。
2003年秋、目黒区五本木にオリジナルショップをオープンさせる。以後、個人住宅用の家具を中心にオフィス、店鋪等のデザイン設計施工、住宅のリフォームと、デザインと製作の両方の立場からスタッフと共に幅広く手掛けている。 |
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