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壁を白色に塗る。
物件モノをやっているとよくでてくる話だ。
漆喰の場合は、材料そのものに表情があって、大きな面を塗るとすごく豊かな、
なんとも言えないいい表情の壁になるのだが、ペンキでやる時はそうはいかない。
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ペンキの材料そのものはあまり表情を持っていなく、
壁一面に塗るとスッキリとした色を出し、色を面で見せてくるので、
あまり豊かな表情は見せてはこない。
僕はそれがあまり好きではない。
だからといってペンキを避けてばかりいられない。
コストも安い方だし、施工性もよいので
時間をあまり長くかけなくてもよいのである。
そのままの白では何だか目が痛かったり、
アイボリーなんてのは何だかあまいので
どちらもそのままではうまくない。
そんな時に僕はいつも現場で調色をする。
とは言っても、白い壁をつくりたいので大袈裟な調色はしない。
塗装屋さんも首をかしげる程の調色しかしない。
豊かな白をつくりたいだけなのだ。
一斗缶の白に顔料を数滴ずつたらす。
赤、黄、黒。割合は経験やと現場の日の入り具合、
照明の度合いなどで決める。
まぜるとマーブル模様のようになり、やがてそれらが消える。
しっかりとまざったらその塗料をよく見て、判断する。
まだ黒が足りないな!
なんて何度か調整しながら材料は完成である。
あとから色が登ってくるし、落ち着きもでてくるので、
塗ってすぐにはわからないし、乾いたってわからない人も多いだろう。
だけど、僕はこんな考えもあわせて頭に入れてやっている。
僕の家具の特徴のひとつでもある、ナラ材を使った茶色の家具。
この家具を仕上げる染料も、赤、黄、黒が混ざっている。
ほんの少しでも共通項を持っていれば
家具と壁の相性がよくなるであろう。
こんなつもりで調色をしている。
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渡邊謙一郎 (1972生) |
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神奈川大学工学部建築学科を卒業後、品川職業技術訓練校木工技術科へ。
(株)ユナイテッドパシフィックス、(株)日進装備にて特注家具製作を学ぶ。
1998年春、千駄ヶ谷に特注家具製作所として STANDARD TRADE. を創立。
2000年冬、横浜に自社工場を設立。
2002年夏、東京都目黒区に事務所移転と共に有限会社スタンダードトレード設立。
2003年秋、目黒区五本木にオリジナルショップをオープンさせる。以後、個人住宅用の家具を中心にオフィス、店鋪等のデザイン設計施工、住宅のリフォームと、デザインと製作の両方の立場からスタッフと共に幅広く手掛けている。 |
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