ホーム > モノ作りの現場から > special source モリソン小林 #017




木を染めるのには、いろいろなステインと呼ばれる油性やエナメル系の顔料が、主に使われています。
ウォルナット色とかオーク色だとか既成である単色だけで塗ると、
深みのない味気ない仕上がりになってしまいます。
以前渡邊くんのコラムでもありましたが、何色も混ぜることで落ち着いたいい色になります。




洋風な空間の場合、オイルステインでいいと思いますが、
和を感じさせる空間にはオイルステインでは
しっくりこない場合があります。
「和洋折衷」という言葉では納得できない違和感があったりします。




その場合は着物の顔料を使います。
渋谷の東にある「田中直」さんでほぼすべての色を用意できます。




琉球の藍染め、黄八丈、奄美の泥染め等々。
日本の「染め」に対するこだわりは世界一ですね。



話は前に戻って、洋、和ときてもう一つ、「古っぽく」というのがあります。
これは単純に古材を使えばいいのですが、
すべてを古材で、というわけにはいきません。
古色にするということは、「朽ちさせる」「錆びさせる」ということなので、
ただ古色風の染料で塗っても雰囲気はでません。
木を酸化したり何らかの化学反応をさせたりして、
木の内側から色を出すことが必要です。




そこでいちばんのお気に入りは「コーヒー」です。
お湯で溶かして塗ります。
紅茶やお茶やワインでも色を変えることができますが、
いちばん変わるのがコーヒーです。
豆の種類までは実験してません。




実際は初め緑っぽく、次第にグレーに変色していきます。
時間をかけないとなかなか難しい作業なので、
納期のない仕事ではできないかもしれません。
その場合は、隠し味にあるものを入れて、腐食を早めます。
俵藤くんではないけれど、これは企業秘密、ということで。




コーヒーを塗りながらかるくコーヒーブレイク。
表面を何とか塗るというより内面から色を出すって・・・
なんか必要なことを何も言わず伝えてきますね「木」って。
もっといろいろと学びたいです。
渡邊くんは僕よりもっと突き詰めているので、
一度「木」についての講義をみんなにレクチャーしてもらいたいです。
(企業秘密なしで)
カフェではないけれど、コーヒーが飲みたくなるお店になりそうです。




モリソン小林 (1969生)
多摩美術大卒業後、内装会社のノバ工芸、家具会社のイデーを経て、メタルワークスのスーパーロボット立ち上げに参加。
2001年スペシャルソース設立。店舗作りを主体に、サッシ、什器などの金物工事や家具工事、エイジング等を手がけています。
2008年から彫像を中心とした個展開催などの作家活動もしています。




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