ホーム > モノ作りの現場から > special source モリソン小林 #006



今回は予定を変更して霞町(西麻布)で現在進行中の
bar+(plus)さんの内装現場からファサード、ドアの取付編をお送りします。


僕らの仕事ですが、いつも旅をして歩いてるわけではありませんよ。
ということで忙しい忙しいといいながら2月10日の渋谷AXでの
MANIC STREET PREACHERSのLIVE観にいったりしてましたけど。

今回は真面目な仕事ぶりも見てもらいたいと思いたった次第です。



解体後右の全面の壁を鉄のフレームで組んで鉄板をつけてアールの壁にしようとしてる途中です。

現場はいつもこんな感じで脚の踏み場も無いのですが、
あっちこっち移動しながら作業をしていくのです。
どんなに工房で作業が早くて1日の計算ができても、
現場ではあらゆる面で都合良く事が運ぶわけもなく、
1ヶ所も水平直角が完全に出てる所なんて無いし、
いろんな業者さん(電気屋さん空調屋さんガス、水道・・・)が
作業したいところで先に作業始めちゃってる!
てな具合にほとんど計算通りにはいきません。
だけどそういう予定通りに行かないけど何とか終わらせてやるぞ
っていう意気込みで現場に乗り込むわけです。




さて早速ファサードの解体から入ります。

今までいろんな物件の内装設計施工をしてきましたが、
どんなに予算が無いクライアントさんでもファサードだけは
既存を利用するとか色を塗り替えるとかでは無く
ちゃんと新しく作り替えた方が絶対にいいです。
(理由がありますが話が長くなるので後日また)
まずは特大ハンマーでガラスを割る!
(割る所は危険なためみんな総出で手伝ってるので
撮影出来ませんでした)
そして必要のない枠とかもたたき壊すのです。
この作業は相当キツイです。
真冬の寒気の中でも大汗をかきます。




既存の解体が終わるとフレームを溶接してつけていきます。

今回はこのフレーム自体がドアの吊りもとになるので、
しっかりつけます。
まあここら辺りでいつも一段落してお昼です。
なんてったってここは霞町。
おいしいお店がいっぱいあるのでランチは楽しいひとときです。
今日はオムライスを食べに麻布食堂さんに行きました。




フレームがついたファサード。

しっかりレーザーで現調していても絶対にピッタリ合わないので、
隙間はシリコンなどで防水してうめるので
5mmから10mmの逃げはみておきます。
それでもものすごいデコボコのところもあるので、
同じ開口でも上中下と必ず3ケ所は寸法を測っておくと大丈夫。




フレームの上に鉄板を溶接していき、その後角を丁寧にサンダーで削っていきます(歩行者に注意して)。

また現場でのけがで一番多いのが脚立からの落下事故です。
くれぐれも慎重に作業しましょう。




吊りもとに蝶番を溶接してドアを吊ります。

今回のは抜き差しのできる重量蝶番を使いました。




鍵はあらかじめドアをかきこんでおいてつけます。

今回はミワのシリンダー錠です。
表がシリンダー、裏はサムターンというものです。
面倒ですがお店なのでその他にも
南京錠を付けられるようにしておきます。念には念を。




塗装をしていくとこんな感じになっていきます。

塗装するまえの生の鉄の感じの方が格好いいんだけれど
あっという間にサビてしまうので仕方無し。
僕らの仕事の流れはいつも工房内で作っているわけではなくて
こうして作ったものをちゃんと自分達の手で取付もします。
もちろん世のデザイナーさんたちと一緒で
クライアントとの打合せはもちろん
プレゼンから設計図一式(もちろん設備図も)
そして各業者さんに図面の他にまんがを描いて説明したり
(ここまでやってくれるデザイナーさんは少ないですが)
というところがあって、こういった作業になるわけです。
ですからたくさんの物件を一度に同時進行でこなすことは
とても無理ですし、だからといってデザイン設計だけやって
後は全部業者さんに頼めばとか言われますが、
そっちの方が余計な行程や打合せばかりが増えるだけで。
それとコストも。面倒なので全部やるようにしています。
あとからあとから知らないおっさんがいっぱい出て来たら
お客さんひくでしょう。
でかい物件やろうと思ってないので、
とにかくひと手間かけたいだけなんですけどね。




施行計画の関さん。店舗内装の仕事はいつも大体関さんとやることが多いです。

皆さんとても気さくでフットワークも軽くて
センスもいいので話が早いので仕事を頼み易いです。
ちなみにtime&styleさんの青山店の改装工事も
施行計画さんの仕事です。
関さんのような存在は僕らみたいなスタンスの
仕事の仕方をする人間にとってはとても貴重です。
一緒になって細かい所まで考えてアイデアを出してくれます。




さてドアの方はほぼ完成。

把手はbar+さんなので+になるようにステンレスで作りました。
僕らは基本的にこういう把手とかは
各物件ごとにオリジナルで制作します。
せっかくここまで作ってるのに既製のモノをつけちゃったら
がっかりすると思うんですよ。
僕らみたいなのがふらっと通り過ぎに見たとしたら
絶対把手も作ればいいのにって絶対思うでしょうから。
でも既製のものでも使い方で全然格好良くなるんですけどね。
でもエントランスのですから。
お店の顔につけるんですから新しく特注ものがいいですよね。




そして施行計画のスーパー職人黒木さん。

大工から電気設備に下水道配管やら左官やらなにやら
何でもこなす職人さんです。
現場での楽しみの一つはこういう気の合う職人さんたちと
知り合えることです。
現場はまだまだ続きます。
そして終わらないうちに次の物件の打合せやパース、
図面製図等も進行していきます。



一息つけるのは沖縄に帰る時だけですね。
ということでお楽しみにしていた方にお詫びします。お城巡りは休止させていただきました。



モリソン小林 (1969生)
2001年スペシャルソース設立。
金属、木工、張り、ガラス、樹脂、古布、陶芸と頼まれて出来ませんと言うのが嫌で、身に付けられる技術はすべて会得したいと日々精進を重ねてます。 デザイナーや建築家との共同作業も、感性を高めるために重要な要素になっています。
「iA」にて連載中のマンガ「マーヤさんの日記」もよろしくです。


#049 2008.10 連載マンガ「マーヤさんの日記」
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#047 2008.08 しばらく彫ってみます
#046 2008.07 7月、天の川、聖なるもの、そして初めての彫像
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